リバプールに出資検討、アマゾン創業者ジェフ・ベゾス氏浮上との報道

イングランド・プレミアリーグの名門リバプールFCの株式売却交渉が話題になっている。現オーナーであるフェンウェイ・スポーツ・グループ(FSG)は、元QPR共同オーナーのアミット・バティア氏が率いるコンソーシアムと、少数株式の売却について協議していることが明らかになった。さらに、アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏がこの投資家グループへの参加を打診されていると報じられている。
バティア氏とベゾス氏とは何者か
バティア氏は46歳の英国系インド人実業家で、投資銀行出身。多分野に投資する「AyBe Capital」を運営している。妻はインドの富豪ラクシュミ・ミッタル氏の娘で、義父の資産は約232億ポンドとされる。バティア氏自身は2007年からQPRの取締役・共同オーナーを務め、今週その株式を手放したばかりだ。一方のベゾス氏は世界第3位の富豪とされ、資産は推定2450億ドルにのぼる。アメリカンフットボールの熱心なファンとしても知られ、過去にはNFLチームの買収も検討していたと報じられている。
なぜFSGは売却を検討するのか
FSGはリバプールで主要タイトルをほぼ制覇しており、投資家からすれば「使命は達成した」とも言える状況だ。2022年には新規投資受け入れに前向きな姿勢を示しており、2023年には実際にDynasty Equityへ小規模株式を売却した実績もある。
取得を狙う株式の割合と評価額は
今回のコンソーシアムがどれだけの株式取得を目指しているかは明らかになっていないが、一部報道では最大30%程度になる可能性があるという。リバプールは世界で4番目に価値のあるクラブとされ、直近の評価額は47億ポンドとされている。
正式な合意にはまだ至っておらず、今後の交渉の行方が注目される。
エンタモ編集部の視点
ベゾスの名が浮上するだけで話題になるあたり、プレミアリーグのクラブがもはやスポーツを超えた投資対象・ステータスシンボルになっていることが分かる。米国の超富裕層が英国の名門クラブに触手を伸ばす構図は近年珍しくない。資本の流入はクラブの競争力を高める一方、地域に根ざしたサッカー文化との緊張も生む。この報道はその縮図といえる。
「少数株式の売却」という、経営権を手放さない資金調達
クラブの株式を一部だけ売る形は、近年の欧州サッカーでよく見られるようになりました。全体を売れば経営権が移りますが、少数であれば現オーナーが判断を握ったまま資金だけを入れられます。
買う側の狙いは、配当と将来の売却益です。加えて、名門クラブの株主であること自体が持つ価値もあります。経営に口を出せない代わりに、リスクも限定されるという立場です。
この形が増えている背景には、クラブの評価額の上昇があります。放映権料が伸び続けた結果、主要クラブの価格は個人が丸ごと買える水準を超えました。全体の買収が難しくなれば、資金は少数株の形で入るしかありません。投資ファンドや富豪が名を連ねるようになったのは、この構造の帰結です。今回の報道で複数の名前が挙がっているのも、一人では抱えきれない規模だということを示しています。
出典:Sky Sportsより。翻訳・要約はエンタモ編集部。