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WRC新「50時間フォーマット」、ラリーエストニアで好評 定着に前向き

2026年7月28日 19:12エンタモ編集部

画像:Ott Tänak Rally Estonia 2021/Kasepats(BY-SA 4.0) / 出典 / ライセンス(本文の内容と直接の関係はないイメージ画像です)

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WRC(世界ラリー選手権)のラリー・エストニアで初めて導入された「50時間フォーマット」が、ドライバーやFIA関係者から高い評価を受けている。開催期間を圧縮しコストや負担を減らす新方式で、今後の他大会にも広がる可能性が出てきた。

従来と同じ約300kmのステージ数を維持しつつ、選手団の現地入りを週の後半にずらし、金曜午前にシェイクダウンを実施。土曜は9ステージを走行し夜遅くに終了、日曜は24.39kmのカーリク・ステージを2回走る構成となった。会場となるタルトゥでは木曜夜にファン向けデモ走行も行われ、好評だったという。

ドライバーからは好意的な声

9度のチャンピオン、セバスチャン・オジエは「素晴らしかった。気に入っている」と話し、「関係者全員の負担が少し減る。移動時間が大幅に減ったのは良かった」と評価した。ヒョンダイのティエリー・ヌービルも「毎大会ごとに違うストーリーがあるのは良いことだ」とコメントしている。

改善点を指摘する声も

一方で、日曜のポイント配分に関する意見も出ている。ヒョンダイのエイドリアン・フルモーは「土曜をもっと圧縮して日曜を長くした方がいい」と提案。日曜の2ステージだけで最大10点が獲得できる現行のボーナスポイント制度について、「少しやりすぎだ」との見方を示した。Mスポーツ・フォードのジョシュ・マカーランも「1日に詰め込みすぎている部分がある」としつつ、デモ走行については好意的だった。

コスト削減や運営面の効果も

FIAロードスポーツ担当のエミリア・アベル氏は、この方式が主催者側のコスト削減目標を達成し、マーシャルら運営スタッフの負担軽減にもつながったと説明。

「日曜にラリーを終えたとき、ただ寝たいと思うだけで終わらないようになっている」

と語った。

エストニア大会の今後は未定

2021年からWRCに参戦しているラリー・エストニアだが、現行契約は今年で終了する。2027年カレンダーは8月のFIA世界モータースポーツ評議会で承認予定とされ、9月に発表される見通し。ラリー・スコットランドの新規参戦や、イタリア大会の開催地変更、アメリカでの新規開催候補なども検討されており、エストニアの継続開催については主催者間で協議が続いているという。

エンタモ編集部の視点

フルモーの「少しやりすぎだ」という指摘は、日程短縮の副作用を正確に突いています。開催を圧縮すると、残った1ステージあたりの重みが必然的に増す。運営の負担を減らすための改革が、競技の公平さの側に跳ね返っている構図です。オジエやヌービルが好意的なのは移動と拘束時間の話で、配点の話とは別の論点だという点は分けて読む必要があります。

WRCの日曜が、なぜここまで重くなったのか

日曜のわずか2ステージで最大10点、という配点は突然出てきたものではありません。近年の制度変更で、WRCは最終日の結果と、最後に走る「パワーステージ」に対してポイントを配分する仕組みを導入しました。狙いははっきりしていて、土曜までに大差がついたラリーでも最終日まで見どころを残すことです。

それ以前の問題として、首位に立ったドライバーが最終日にリタイアを恐れてペースを落とす、という展開がありました。安全な走りとしては正しくても、観る側には退屈です。日曜に別枠のポイントを置けば、最後まで攻める理由が生まれます。

ただしこの仕組みは、全体の日程が長いことを前提にしていました。3日間の積み重ねに対する上乗せなら妥当でも、日程そのものを圧縮すると、上乗せ分の比率が相対的に大きくなります。50時間フォーマットが浮かび上がらせたのは、日程の問題というより配点の設計の問題だ、という見方もできます。フルモーが「土曜をもっと圧縮して日曜を長くしたほうがいい」と提案しているのは、その比率を戻す発想です。

出典:Autosportより。翻訳・要約はエンタモ編集部。

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