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「ライオン・キング」監督ら審査員に AI映画祭がヴェネチアで開催

2026年7月29日 12:55エンタモ編集部

画像:San Ysidro Border 5 7-17/THE Holy Hand Grenade!(BY-ND 2.0) / 出典 / ライセンス(本文の内容と直接の関係はないイメージ画像です)

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AIで制作された短編映画を対象とする「Reply AIフィルムフェスティバル」の第3回審査員が発表された。ヴェネチア国際映画祭と同時期に開催される本イベントは、審査員長にイタリア出身のアカデミー賞監督ガブリエーレ・サルヴァトーレスを迎え、世界76カ国から集まった3000本の応募作の中から選ばれた10作品を競う。受賞作は9月6日、ヴェネチア・リド島のテニスクラブ内に設けられた特設会場「マッチポイント・アリーナ」で発表される予定だ。

審査員に「ライオン・キング」「トワイライト」の監督も

審査員には、実写版含む「ライオン・キング」を手がけたロブ・ミンコフ監督や、「トワイライト」シリーズを監督したキャサリン・ハードウィックが名を連ねる。ほかにも、クリストファー・ノーラン監督の新作にVFXスーパーバイザーとして参加するジャコモ・ミネオ氏、Netflixやドリームワークスを経てAIネイティブスタジオ「シークレットレベル」の物語部門トップに就いたクリスティーナ・リー・ストーム氏、ドラマ「ゴモラ」などを手がけたプロデューサーのニルス・ハルトマン氏らが審査にあたる。

選出された10作品とは

ノミネート作には、パリの踊り子と長年密かに彼を見つめてきた女性との出会いを描くカナダ発の「A Face Only a Mother Could Love」、視覚障害と共に生きる主人公の日常を見つめた英国発の「Kev」、他世界の出来事を映し出すサイトを軸にしたSF作品「Website」(中国)などが並ぶ。少子化が進んだ2090年を舞台に、AIによる管理から逃れようとする4人の百寿者を描く「Centenerian Kindergarten」も選出された。

2つの特別賞も用意

最優秀AI短編賞に加え、国連の持続可能な開発目標(SDGs)を反映した作品に贈られる「AI for Good賞」(国際電気通信連合との共同企画)、AIを用いた創作プロセスにおける革新性を評価する「Reply AI Studiosグランプリ」の2つの特別賞も設けられている。主催側は選出作について「人間の創造性とテクノロジーが出会い、新たな言語とビジョンを生み出す想像力の新局面」を体現していると説明している。

エンタモ編集部の視点

審査員の顔ぶれが、この映画祭の立ち位置をよく表しています。ロブ・ミンコフもキャサリン・ハードウィックも、AIが登場する前に代表作を作った監督です。AIで作る人たちだけで固めれば内輪の賞になり、従来の映画人だけで固めれば否定の場になる。両方を混ぜた構成は、まだ評価軸が定まっていないことの裏返しでもあります。

「ヴェネチアで開催」が意味する距離

この映画祭は、ヴェネチア国際映画祭の公式部門ではありません。同じ時期に、同じリド島で開かれる別のイベントです。会場もテニスクラブ内に設けられた特設スペースとされています。世界的な映画祭の会期中には、その周辺で毎年いくつもの併走イベントが立ち上がります。人と報道機関が集まるタイミングを共有できるからです。

この距離感は、その分野が映画としてどう扱われているかの目安になります。公式部門に作品が入るということは、既存の映画と同じ物差しで比べられるということです。AIで作られた短編は、現時点ではまだその外側にある。76カ国から3000本という応募数は、作れる人が急増したことを示していますが、数と評価は別の話です。

特別賞の名前を見ると、主催側が何を評価したいのかが読み取れます。国連のSDGsを反映した作品に贈られる賞と、創作プロセスの革新性を評価する賞。つまり完成した作品の出来ばえだけでなく、何のために使ったか、どう作ったかを見るという立て付けです。作品の質だけでは既存の映画と勝負しにくい段階にある、という自己認識のようにも見えます。

出典:Varietyより。翻訳・要約はエンタモ編集部。

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