『ウィキッド』生演奏付き上映会を発表 詳細は近日公開

映画『ウィキッド』シリーズが、オーケストラの生演奏を伴う特別上映イベントを開催することが明らかになった。公式Instagramでは「Wicked in Concert: Film With Live Orchestra」と題したポスターが公開され、主演のシンシア・エリボとアリアナ・グランデが手を取り合うビジュアルが使われている。詳細な日程や開催地はまだ明かされておらず、続報が待たれる。
「近日公開」とだけ告知
公式投稿のキャプションには、映画内のセリフをもじったとみられる一文が添えられている。
「Everyone, we have an announcement…」
この投稿は、映画音楽家でコンダクターのジャスティン・ハーウィッツが率いる「Hurwitz Concerts」の公式アカウントからもシェアされた。同団体はこれまで『ラ・ラ・ランド』『バビロン』『セッション』など、ハーウィッツ自身が手がけた作品の生演奏付き上映を実施してきた実績があり、今回もオーケストラ演奏との組み合わせに期待が高まる。なお『ウィキッド』の楽曲はスティーヴン・シュワーツが手がけたブロードウェイ版がベースで、映画版のスコアはジョン・パウエルとの共同制作となっている。
興行的にも大ヒットしたシリーズ
2024年11月に公開された第1作『ウィキッド』は全世界で7億5810万ドルという記録的な興行収入を上げ、サウンドトラックはビルボード200で最高2位を記録した。続編『ウィキッド フォー・グッド』もほぼ1年後に公開され、世界興収5億2580万ドルを達成している。第1作はアカデミー賞でも衣装デザイン賞・美術賞を受賞したほか、エリボとグランデはともに演技部門にノミネートされていた。
シリーズ完結後もふたりは精力的に活動を続けている。エリボは2025年にアルバム『I Forgive You』をリリースし、ウエストエンドでは一人芝居『ドラキュラ』にも出演。グランデは現在「Eternal Sunshine World Tour」を開催中で、7月31日には8作目となるスタジオアルバム『Petal』のリリースも控えている。
エンタモ編集部の視点
注目したいのは、この企画にジャスティン・ハーウィッツの団体が関わっている点です。彼は『ラ・ラ・ランド』や『セッション』の作曲家で、これまで生演奏付き上映を手がけてきたのは自分が書いた作品でした。『ウィキッド』の楽曲はスティーヴン・シュワーツのもので、彼の曲ではありません。つまり作曲者としてではなく、この上映形式そのものを運営する立場で入っている。個人の自作上映から事業へと広がりつつある、ということでしょう。
フィルムコンサートは、どうやって成立しているのか
映画を上映しながらオーケストラが劇伴を生で演奏する。言葉にすると単純ですが、実際には権利者の協力なしには成立しません。音楽だけを抜いた特別な音源が必要になるためです。台詞と効果音は残し、オーケストラの音だけを取り除いたトラックを、制作側から用意してもらう必要があります。
指揮者の側にも仕掛けがあります。映像と演奏がずれると成立しないので、指揮者はクリックトラックと呼ばれるテンポの信号を耳で聞き、同時に画面上に出る合図を見ながら振ります。縦線が走ってきて消える瞬間が拍、という視覚的な合図が使われることもあります。生演奏でありながら、秒単位で映像に縛られているということです。
ミュージカル映画の場合はもう一段複雑になります。歌そのものが本編の一部なので、歌唱は映画の音源をそのまま流し、オーケストラだけを生で演奏するという形が取られることが多い。俳優の歌はスクリーンから、伴奏は目の前から鳴る。この構成が『ウィキッド』のような作品に向いているかどうかは、実際に聴いてみないと分からないところです。
出典:Billboardより。翻訳・要約はエンタモ編集部。